中学生教育

都立高校の入試結果を分析してみる!傾向と対策

都立高校の入試結果データ

受検者の教科別平均点です。(各教科の満点は100点、単位は点です。)

国語 数学 英語 社会 理科
H30 65.9 66.5 68.0 61.5 61.5
H29 69.5 56.3 57.8 58.6 55.9

抜粋:東京都教育庁

 

平均点は、ざっくり5.5割から7割で、ごく普通の問題ですね。
ちょっと簡単かなーー。
バランスも悪くないです。
これなら特別、受験用の対策を取らなくても、良さそうですね。

 

小学生,通信教育,タブレット,幼児,中学生ちなみに、他ページで、神奈川県の公立高校の入試を分析しています。
他都道府県の方も、ざっくり見て頂ければと思います。

 

 

東京も、理科と社会が、他教科に比べて、ちょっとだけへこんでいます。
「理科」は、平成29、30年共、他教科に比べて一番低い結果になってます。

 


 

都立高校の入試試験の社会科を分析してみる

問題を見てみましょう。

 

都立高校の入試試験の「社会」は、問題文が端的で、資料と選択解答文は長い。
つまり、聞いている事がストレートで、ヒントが多いって事です。

 

たまにありますよね、何聞いてるんだか?問題文を読み返さなきゃよく分からない問題って。
そういうのありません。
素直です。

 

 

「社会」には、地理・歴史・公民の3分野ありますが、混在問題みたいなのもあるんですね。
神奈川は、3分野別々の問題です。

 

解いてみたんですが、「3分野おしなべて出来ないと、解けない問題か?」っていうと逆ですね。
何か、不得意な分野、例えば「歴史」が苦手とか、があっても地理・公民の知識で解けますね。
特に、地理が得意なら有利かなという印象です。

 

正答率が高い問題ってのは、普通にやってれば取れる問題ってことですよね。
ですので、ここでは正答率の低かった問題を分析してみましょう。
問題は、平成30年の入試試験です。
ワースト問題のピックアップは6問。
この6問の解答方法は、全てマークシートで、4択です。

 

ワースト 問題の内容 正答率%
世界の都市の交通の様子と、その都市の属する国の歴史 24.4
古代文明が興った地域、財政を問う問題 28.4
環境保全の取組、国際連合の取組について時系列の理解 32.5
産業別の就業人口の割合、石炭の産出量・輸入量・輸出量で国名を選択 38.8
書物や文学の製作年を古い順に解答 41.6
日本との結びつき及びアルミニウム生産と国土の様子を基にしたそれぞれの国当て 44.2

 

この表だけ見ても、ピンとこないと思うので解説します。

 

1は、選択都市名に「ウラジオストク」が入ってますね。ちょっとマイナーですが、ただ、都市名をこたえる問題じゃなく、地図にある記号の都市と繋げればいいので、「タイガ」「社会主義」「豊富な資源」で導き出せるでしょう。革命年など歴史が分からなくても、消去法でもいけますね。
「シンガポール」も、「イギリスの植民地」や「外国企業誘致政策」など分からなくても「交通の要衝で、海峡に位置し」で分かると思います。

 

2は、「モヘンジョ・ダロ」が4大文明のどこかって問題。

 

3は、年表のどの辺の話ですかって問題。最後の問題なので、ちょっと引っ掛け問題。あまり文章を読み込まず、「国連ミレニアムサミット」って書いてあるから、素直に2000年前後で、答えれば正解。

 

4は、第一次産業の就業人口割合で、イかエ。石炭の産出量で、ベトナムが消えて、インドネシア。

 

5は、歴史の必殺問題「時系列並び替え」と言いたいところですが、4択の選択肢全てが別時代の記述。奈良時代と平安時代の順番が分かれば問題ないでしょう。

 

6は、「アルミニウム」の話だと思うと難しい。資源一般と置き換えて、日本の資源の輸入相手国の選択をすればいい。

 

 

 

対策としては「地理」を柱に勉強すれば、3、5以外は全部分かるはず。
「普段探さねーよ、そんな地図記号」って問題も無し。
(そもそも地図記号の必要性が薄れていますよね)
国と都市の特徴を把握すればいいでしょう。

 

勉強法は、いちいち、資料集や地図帳で確認することですね。
地図帳の後半って、いろんなデータも記載がありますよね。
普段から、その町に行ったり、住んだりしたと仮定して、「言葉、宗教、人種、歴史、経済、地形、気候」をイメージしながら読み込む事でしょうね。

 

問題にテーマがあり、問題作成者の苦心が感じられます。

 

都立高校の入試試験の理科を分析してみる

「理科」です。

 

パターンがありますね。
化学と物理は、基本的な「実験問題」主体。
大掛かりな実験を、全て押さえましょう。

 

①「実験」をして、「結果」こうなりました。「これって?」
もしくは、
②「実験」をして「結果どうなった?」
というパターンですね。
当たり前の様ですが、オーソドックスなワーク問題です。

 

 

では、個別に問題を見ていきましょう。
問題は、同じく平成30年の入試試験です。
ワースト問題のピックアップは、6問。
この6問の解答方法は、1つ記述式、他は全てマークシートで、4択です。

 

ワースト 分野 問題内容 正答率%
化学 燃料電池の問題 13.4
物理 電流と磁界 35.5
地学 地層のでき方 37.3
化学 塩化銅水溶液の電気分解 39.2
地学 石灰石とチャートの比較 41.4
物理 電磁誘導 41.7

 

1は、水素と酸素を反応させ、電気を取り出す仕組みの、水の電気分解の逆反応である 化学式を問う問題。時流ですね。
2は、フレミングの法則
3は、地層の図をみればわかる。
4は、銅のイオン式ですかね。
5は、石灰岩の特徴を知ってるか。
6は、レンツの法則。

 

 

燃料電池や、リニア(電磁誘導)など時流に乗った基本的な問題ですね。
勉強法ですが、理科は、各分野の単元ごと、丹念につぶしこみしていくことだと思います。

 

 

高校受験、合格のために必要な事!傾向と対策

東京の都立高校の入試問題は、ちょっと平易すぎませんか?
難問を出す弊害ももちろんありますね。
でもちょっと、成績の上位者がかわいそうかな、と思います。
差が付きづらいし、ケアレスミスのダメージは大きいかなと。

 

平均60点未満位が、ちょうどいいのではないかなと思います。

 

ただ、各教科のバランスはいいし、総合的で基本を問う好感が持てる問題です。

 

今回、東京都の事例でお話しましたが、これは全部、都のホームページで開示されています。

 

ですので、他道府県の皆さまも、お子さんが受検(受験)される折は、事前に、下調べをされることをおススメします。私立も同様です。

 

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皆さまのお子さんの検討を祈ります!